「Is the “Caste-based Economy” Changing?  A Case Study of Gujarat Villages under Economic Liberalization in India」
<第2班第1回研究会(兼第3回SGSD研究会)>
■報告者 :岡通太郎(京都大学東南アジア研究所)
■開催場所 :龍谷大学深草キャンパス 紫英館2階第1共同研究室
■開催日時 :2006年7月22日(土)14:00−16:00
■議事録番号 :060201
【報告内容】

報告者の岡氏は、これまでインドの地方経済を支配してきた「カースト・ベースの経済」が、1990年代の経済自由化以降、変わりつつあるのか否かという点に焦点を当て、報告を行った。岡氏はタイプの異なるグジャラートの3つの村落(へき地、小都市の近郊、大都市の近郊)における詳細な調査結果に加え、61村落に及ぶグジャラートにおける広域な調査結果を用い、それらの比較から、一部の大都市近郊の村落を除いては、依然として「カースト・ベースの経済」が支配的である事を明らかにした。「カースト・ベースの経済」を支える軸はKaymiシステムと呼ばれる一種の債務労働システムであり、農業労働における賃金を抑制する働きを持つとともに、労働者が非農業部門へ移動する障壁となっている。特にへき地の村落において、村人のKaymiシステムへの依存度は高い。しかしながら、大都市近郊の事例のように、村人に対して工場労働への信頼感が醸成されている地域では、このシステムは崩壊しつつある。それには1960年代に数人の村人が工場労働をはじめてから、実に30年を超える年月を必要としたが、このような持続的かつ大きなインパクトがあって初めて、「カースト・ベースの経済」は変わり得たのである。
討論では、Kaymiシステムの崩壊と農業の変化との関係について議論された。また、地方の農村においてKaymiシステム下で「満足している」人々が多いという岡氏の報告に対し、そうした伝統的なシステム下における女性の地位や教育に関する質問もなされた。
■資料詳細 
 
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