「【SGSD研究会】 Microfinance and Rural Community in Vietnam」
<第7回SGSD研究会>
■報告者 :岡江恭史 (農林水産省農林水産政策研究所)
■開催場所 :龍谷大学東京オフィス
■開催日時 :2007年7月28日(土)14:00-17:00
■議事録番号
 岡江氏は、ベトナムにおけるマイクロファイナンスの成功が、グループ貸付制度のおかげというよりも、むしろ村落共同体内の相互監視のシステムによるものであることを明らかにした。
 ベトナムのマイクロファイナンスは、返済率が高く、また利用する農家の世帯数も順調に増加してきているなど、成功しているということができるが、この成功理由については実証的な研究がほとんどなされてこなかった。岡江氏は現地調査を通じて、マイクロファイナンスを利用している村人たちの多くが実際にはグループ貸付の連帯責任の仕組みを理解しておらず、また連帯責任システムが事実上機能していないことを発見した。それにもかかわらずマイクロファイナンスの返済率が高いのは、集落レベルで毎月1回必ず開催される全戸集会などを通じ、共同体的な相互監視システムが機能しているおかげだと岡江氏は指摘した。

 討論では、マイクロファイナンスが人々の実際の生活においてどれほど重要なのか、インフォーマルな融資の状況はどうか等の質問が出された。また、貸付金の半分以上が実際には生産投資ではなく非生産的用途のために使われている点が問題だと述べた岡江氏に対し、むしろ農民の立場に立てば借入金を生活のために使うのは順当な判断だといえるのではないかといった意見が出された。
■資料詳細 
 
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