「【第2回国際セミナー】Working the WTO’s Green Box: Opportunities for Endogenous Rural Development」
<第2班第2回国際セミナー「環境と資源をめぐる紛争解決」>
■報告者 :ラリー・バーマイスター(ケンタッキー大学准教授)
■開催場所 :龍谷大学深草学舎紫英館第1共同研究室
■開催日時 :2007年6月21日(木)10:00−13:00
■議事録番号 :070621
 ラリー・バーマイスター氏による報告は、WTOの「グリーンボックス」が農村社会にもたらす影響とはいかなるものか、検討を試みるものであった。
 まず、バーマイスター氏は、内発的農村開発を「地域の人々が地域の資源を利用して農村開発を行う」と幅広く意義付けた。グリーンボックスは、1)環境保全や景観維持といった公共財としての社会的アメニティー、2)地域で生産される食糧供給システム、3)地域における食文化の維持、といった多面的機能性(multifunctionality)を備えている。言い換えれば、グリーンボックスは、物質的資産の保護、地域の経済的付加価値(観光・特産品・工芸品など)やリーダーシップの活性化、積極的な共同体アイデンティティの構築などを促すため、内発的農村開発を促進させる可能性をもっているのである。それゆえ、バーマイスター氏は、政策決定者(NGOなども含む)はグリーンボックスの条項を内発的発展の手段として利用すべきである、と主張した。
 そして、多面的機能をもつ政策が成功するための諸条件としては、国レベルでは農村に対する財政的支援を、地域レベルでは行政と市民による参加型の開発を積極的に行うことが求められている。そのため、国際レベルでの政策ネットワークの構築、分権化の意思決定の強化、NGOやメディアによる政策分析が欠かせない、との主張がなされた。
■資料詳細 
 
このページを閉じる