「インドネシア『不法』占拠農園における土地紛争−中ジャワ州パギララン株式会社(PT Pagilaran)農園の事例」
<2007年度第2班第5回研究会>
■報告者 :樋本淳也(東京大学大学院農学生命科学研究科、本センター第2班公募研究員)
■開催場所 :龍谷大学深草学舎 紫英館2階第六共同研究室
■開催日時 :2008年3月29日 (土曜日) 午後2時−午後4時
■議事録番号 :080329
インドネシアでは、土地紛争が大きな社会問題となっている。インドネシアの土地問題に関するNGOネットワークであるKPAによると、1970年から2000年までの間に1753件の土地紛争があり、うち787件が未解決であるとされている。
インドネシアの土地紛争には、住民が土地収用の手続き等に不当性を訴えている事例と、政府が住民を不法占拠者とみなし立ち退きを要求し、住民が抵抗するという事例とに分類できる。樋本氏は、そのうちから農村地域の農園における不法占拠をめぐる紛争に着目し、農園不法占拠問題の一事例として、パギララン株式会社農園の事例を紹介し若干の法的考察を行った。
パギララン農園の事例から明らかになるのは、土地紛争の原因はスハルト独裁政権時代からの開発主義だけではなく、植民地時代、日本軍政といった歴史的要因が密接にかかわっているという点である。植民地期の農園の土地権が国有地上の「永借地権」であったか、現地住民占有地上の「賃借権」であったかは、この土地紛争の争点のひとつであるが、この土地権をめぐる植民地政府、日本軍政の役割に関しても、株式会社側と住民側の主張は異なっている。
議論では、土地紛争が生じた背景をより明確にする必要があるのではという意見が出された。また、土地の不法占拠と紛争の時系列的な流れを描くことで、問題の所在がより明瞭になるのではないかという意見も出された。質問としては、パギララン株式会社農園のこの地域における位置づけはどのようになっているのかというものがあった。
■資料詳細 
 
このページを閉じる