「世界経済におけるアフリカの天然資源と Resource Curse」
<第4班第2回研究会>
■報告者 :出町 一恵(龍谷大学アフラシア平和開発研究センター リサーチ・アシスタント)
■開催場所 :龍谷大学 深草キャンパス 紫英館5階 会議室
■開催日時 :2009年6月27日(土)
■議事録番号 :090402
【報告の概要】
 報告は、世界経済がエネルギー資源および金融市場という二つの要素を通じ、アフリカの貧困国、特にエネルギー資源(石油)輸出国にどのような影響を与えるのか、という点について概観的に行われた。
 まず、2007年末からの急激な資源価格の高騰とその後の急変動が見られるが、これが資源輸出国、特にアフリカの国々に与える影響はどのようなものか、という視点から出発し、アフリカ諸国は、本当に世界経済から取り残され疎外されているのか、アフリカ諸国は、その豊かな天然資源と、そのマーケットを通じて世界経済と相互に深く関わりあっているのではないかという疑問点が提示された。
 次に、日本や世界の先進工業国・エネルギー資源消費国とアフリカの資源輸出国の関係に触れた後、1980年代以降の原油価格が先物市場での売買を強く反映していることが指摘された。また、原油などのエネルギー資源が先物市場で取引されるようになった結果、それらの価格は金融市場のメカニズムで変動するようになり、価格の変動幅は以前よりも大きくなっており、資源輸出国、特に資源輸出に国家収入の大半を頼る国にとっては政治的・経済的不安定要素が増してきているという点が指摘された。
 次いで、Resource Curse(資源の呪い)の議論についてレビューが行われた。特に、経済学、政治経済学、文化人類学、エネルギー、金融といった各分野における石油の輸出や、石油価格の形成・変動についての議論が紹介され、専門分野ごとによって視点・論点が大きく異なっている事が指摘された。
 最後に、近年の資源価格高騰を受けて石油を主とする資源生産プロジェクトの国有化が目立ってきたという現状が紹介され、資源輸出国に対する国際的支援策の一つであるEITI(採取産業透明性イニシアチブ)の取り組みと課題について紹介された。

【議論の概要】
 参加者からは主に先物市場についての質問やコメントが数点出された。また、マクロ経済的視点のほかに、国際関係や各国の状況にも目を向ける事の重要性などについてもコメントが出された。
■資料詳細 
 
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