「【国際セミナー】Participatory Research for Poverty and Conflict Resolution」
<国際セミナー>
■報告者 :Saleh Ali(Hasanuddin大学教授)、中村尚司(龍谷大学研究フェロー)他
■開催場所 :龍谷大学大宮学舎 清和館3階ホール
■開催日時 :2009年12月6日(日)10:00-17:00
■議事録番号 :091206
【セミナーの概要】

本セミナーは基調講演、発表、討論の3部構成で行われた。まず、インドネシアのHasanuddin大学から客員教授としてお招きしたSaleh Ali教授と、龍谷大学研究フェローの中村尚志氏により、貧困と紛争解決に焦点をおいた、参加型調査についての基調講演が行われた。Saleh Ali氏は、実証主義的アプローチは、貧困と紛争の解決という観点から成功といえない事例もあり、また成功事例においても部分的で持続不可能なアプローチであると指摘。その代替アプローチとして、ポスト実証主義もしくは構成主義パラダイムにおけるアプローチとして「参加型調査」を論じた。彼は、政府・地方共同体・企業という各アクターのそれぞれの関係から貧困と紛争について考察し、共同体に属する人々の批判的認識を育成する社会の調査、人々の能力や認識を構築する教育的なプロセス、問題を変化させ解決する行動指向、という3点の参加型調査の特徴をあげて、参加型調査が貧困と紛争の解決に有効とした。また、中村氏は貧困と紛争の解決アプローチを考察するため、日本の近代化を失敗例としてあげ、市場、計画、相互間システムという3モデルのうち、網の目状の協議システムである相互システムの有効性について論じ、現地調査により得られる知見の重要性を強調することで参加型調査の有益性を指摘した。
 基調講演の後、アジア・アフリカ・中米出身のJICA留学生による参加型調査の諸事例についての発表と、発表者と参加者による討論が行われた。討論では、参加型調査における学問と社会改革としての実践の境界や、国際関係論からみた参加型調査の意義などが議題となった。最後に、自身の研究を自国の発展のために役立てたいという留学生の熱意が印象的、という参加者の声もあり、学際的かつ国際的な研究者の交流が実現したセミナーであった。(RA 小路谷美紗)
■資料詳細 
 
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