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アフラシア平和開発研究センターとは
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本研究センターの特色と意義
2008年4月 
アフラシア平和開発研究センター 
センター長  ポーリンケント 

グローバル化が進展する現代、アジア・アフリカ地域は目覚ましい発展とともに、頻発する武力紛争をかかえている。アフラシア平和開発研究センターでは、その全体像を理解するために紛争の平和的解決という問題領域を設定し、地域研究をはじめとする学際的・総合的な研究教育を行っている。これは、龍谷大学の宗教文化研究の伝統、民際学の実績、アジア―アフリカ地域研究の実績、「異文化」理解の実践、内外研究機関との交流、という今までに培った5つの実績をベースとした実践的研究教育である。具体的には、@紛争の主体形成 A環境と資源 Bネットワークと地域文化 C貧困と地域開発、という研究フォーカスにしたがって4つの研究班を形成し、研究している。その成果は、国際シンポジウム・ワークショップ、各班の研究会の開催、ワーキング・ペーパーや成果報告書を通して発表されている。以下がこれまでの成果である。

紛争解決における学際的研究の進展
これまで国際関係論における「紛争解決」理論は、主として欧米的な視点から理解されてきた。しかし本プロジェクトでは、アジア・アフリカ地域に蓄積された「紛争解決」に関する知や価値の掘り起こし、その顕在化を試みている。その理論化により、国際関係論へ新たに貢献するとともに、地域研究においては、地域比較や理論化の試みにつながっている。

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文化のメカニズム研究の進展
「紛争」の根底にある文化的メカニズムの解明に、地域研究をはじめとする学際的・総合的共同研究の方法をもって取り組み、大きな成果をあげている。特に移民のネットワークとアイデンティティのあり方から接近し、異なる地域を横断するネットワークの中で生成する文化や、個別の土地や国家に由来する紛争を回避する視点、とりわけ宗教的価値観を解明する。

日本社会研究の進展
外国人と日本人メンバーによる共同研究の結果、本プロジェクトの地域研究は、日本を含む新しい異文化理解の視点を生み、その成果は介護問題に関しても社会的反響を呼んでいる。

新たな視覚からの資源と環境研究
発展途上国の「生存基盤の確保」という点から、アジア・アフリカの水資源、エネルギー問題などをとりあげる斬新なアプローチが形成されつつある。これにより、単に従来の先進国型の「経済紛争の解決」にとどまらない、総合的な視点からの成果が生まれつつある。

若手研究者の育成
本プロジェクトに参与する若手研究者(PD、RA)は、論文、図書での研究発表や研究会、学会での発表などで活躍し、教育・研究職へ就職している。

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発足に当たって
2005年5月 
アフラシア平和開発研究センター 
センター長  長崎暢子 

現在のアジア・アフリカは、グローバル化の進展するなかで、経済発展をつづけるアジアと開発に乗り遅れた貧しく、武力紛争の頻発する地域のそれとに分かれつつあります。両者は実は密接に関係したものでありますが、それへの対応は、経済学、政治学、国際関係論、地域研究において必ずしも総合的な研究・対応がなされているとはいえず、紛争解決における日本の役割も方向性を見いだせているとはいえません。

今回、龍谷大学は、文部科学省私学助成学術フロンティア事業(AFC)による研究助成を受け、上記の研究を行うために、五年間の共同研究プロジェクトを発足させました。その研究プロジェクトの主体となる研究組織として、龍谷大学には、「アフラシア平和開発研究センター」が新設されました。

この研究プロジェクトは、上記の研究を行うために、以下の5つの卓越した特色と意義を持っています。この5つの特色が組み合わされて大きな成果を生み出すことを私たちは期待しています。

(1)宗教文化研究の伝統を活かす:最近の紛争は、カシミール、アフガニスタン、イラク戦争などをみるまでもなく、いずれも宗教・文化が深く関係しています。本センターが、宗教研究において深い蓄積をもつ龍谷大学に設置されたことは大きな意味を持っています。本学においては、近年、現代を宗教多元時代と捉え、そのなかでの宗教的寛容や多様性の立場から行う宗教文化研究が追求されてきました。我々はこうした伝統を活かして、諸学の総合研究に取り組みたいと考えています。

(2)参加型研究・民際学の実績:本学はまた、例えば、国際協力事業団共同研究プロジェクト「参加型農村開発の方法論の確立」(1998-2001年:コロンボ大学と共同実施)などをはじめ、スリランカにおける紛争解決過程における活動参加型開発・参加型研究、NGO研究などにおいて、卓越した研究活動実績を持っています。この新しい「開発」のノーハウを活用し、それぞれの地域に埋め込まれた紛争解決のメカニズムを掘り起こすなかから、アジア・アフリカ地域における紛争解決における日本の役割、とくに政府のみならず、民間の人々の役割はいかにあるべきかについて、新たな知見を生みだすことが期待できるでしょう。

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(3)アジア−アフリカ地域研究の拠点としての経験:本学は近年、紛争の頻発する南西アジア・インド洋からアフリカに至る地域の研究の拠点として独自の成果と実績を蓄積しつつあります。例えば科学研究費補助金特定領域研究「南アジアにおける構造変動とネットワーク──多元的共生の発展モデルを求めて」(領域代表者:長崎暢子、1998-2001年)の事務局として、国内・国外の延べ120人以上の研究者を組織化し、日本初の体系的な南アジア地域研究叢書『現代南アジア』全6巻(東大出版会、2002-3年)を刊行しました。本学はまた、外務省委託研究「アフリカ開発のための新パートナーシップの総合分析と東京アフリカ開発会議の提言作成のためのアフリカ政策研究会議」(川端正久代表:2003年)を実施、アフリカ研究の拠点としても実績を持っています。これらの成果を活かし、さらに発展させることでして、紛争解決のための有効なモデル構築を目指しています。

(4)国際文化学:日本における「異文化」理解の新しい視点:本学の新しい動きとして、国際文化学部を中心として、欧米、アジア諸地域から多くの外国人教員が研究・教育に参加し、「異文化」「多宗教」共存や「国家」に関する新しい経験と知見が生まれています。これらの知見はいま、国際文化学という新しい学問分野の構築に向かってうねり始めており、日本国際文化学会の設立という形で結実するに至りました。国際文化学会の現理事長 松井賢一をはじめ、本研究プロジェクトの多くのメンバーは、国際文化学会の主要メンバーであります。構築されつつある国際文化学は、これらの真摯な実践経験を活用し、重層性やトランス・ナショナルなネットワークの視点を可視化することにより、従来の日本にはなかった新しい学問を目指しています。本研究はこの新しい学問領域と響動しつつ、これまでにない紛争解決の方法論を構築したいと考えています。

(5)特色ある国内外の研究機関とのネットワーク:当センターのもつネットワークの特色は、国内はもとより、アジア・アフリカ研究の拠点であるネルー大学、ハサヌッディン大学、クワズールー・ナタール大学などアジア・アフリカの研究機関と、ハーバード大学、コーネル大学、ロンドン大学など欧米の諸研究機関を結びつけ、ともすれば、当該地域の研究に閉じられる傾向をもつ地域研究を超え、広い比較の視野にたった研究を推進し、その発信力を強化したところにあります。その結果、本センターは、広く世界の情報を共有しうるだけでなく、それらの発信やその影響力においても卓越性を期待できるでしょう。

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